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盗賊の驕(おご)り

かりにわたしが明知を得て、大いなる「道」にのっとる政治を行なうとする。そのときわたしが心がけるのは、何よりも邪道に踏みこまぬことだ。役所が立派なのは、政治が行きとどいている証拠だといわれる。だが真相はまさしく逆で、そんな国にかぎって田畑は荒れはて、人民の米びつはカラッポだ。にもかかわらず為政者は、美服をまとい、利剣をさげ、食膳には山海の珍味を並べ私財をせっせと蓄えている。盗賊の驕りとはこのことである。これほど「道」にそむいた行為があろうか。
(参考:奥平卓・大村益夫訳「老子・列子」):徳間書店

自律にまかせよ

内にしっかと根ざしたものは、抜けることがない。内にしっかりと抱いたものは、奪われることがない。自己に内在する「徳」を、しっかり守って放さなければ、子孫も祭祀(さいし)を絶やさない。だから、個人を律するには、個人の徳に基づく。家を律するには、家の徳に基づく。村を律するには、村の徳に基づく。国を律するには、国の徳に基づく。
(参考:奥平卓・大村益夫訳「老子・列子」):徳間書店