• 古典に学ぶ
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聖人は大をなさず

無為を守って「道」にのっとり、感性による判断を捨てて「道」を認識する。小と大、少と多、それぞれの対立と転化の法則を理解し、怨みといった小さな感情は広い徳で包容する。難事はもつれぬ先に処理し、大事は小事のうちに収拾する。いかなる難事であろうとも、その発端はつねに単純な問題にすぎず、いかなる大事であろうとも、その発端はつねに些細な事件にすぎないからだ。
(参考:奥平卓・大村益夫訳「老子・列子」):徳間書店

千里の行は足下より始める

安定したものは保存しやすく、形勢が固定する以前の問題は処理しやすい。脆弱なものはたやすく溶けるし、微細なものはたやすく散る。事件は起こらぬ先に処理し、秩序は乱れぬ先に収拾することが肝腎だ。ひと抱えある大木も針先ほどの芽から生え、九階建ての高殿も基礎がためから着工し、千里の長旅も踏み出しは一歩である。
(参考:奥平卓・大村益夫訳「老子・列子」):徳間書店