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武士道は日本の土に国有の花

武士道は日本の国花である桜におとらず、日本の土に固有の花である。しかし武士道は、日本史の植物標本室に保存されている、古代の美徳の乾いた標本ではない。武士道は、今なお、私たちのあいだにあって、力と美を備えた生きたものである。そして武士道は、たとえ具体的な形体を全くとらないとしても、なお道徳的雰囲気に香りを与え、私たちがその力づよい魅力のもとに今なおあることを悟らせる。
(参考:佐藤金弘訳新渡戸稲造「武士道」):教文館

私たちの道徳の歩む道

武士道を生み育てた社会条件はすでに消えはてて久しい。しかし、昔はあったが今はもう存在しない遥はるかな星々が、今なお私たちにその光を投げつづけているのと同様に封建制の子である武士道はその母なる制度より生きのびて、今なお私たちの道徳の歩む道を照らしている。
(参考:佐藤金弘訳新渡戸稲造「武士道」):教文館