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教理としてより推進力となった

神道の教義は、日本民族の感情生活の支配的な二つの特徴、愛国心と忠義を含んでいる。この宗教、あるいはこの宗教が表現した民族感情といったほうがもっと正確だろうが、武士道に君主への忠義と国への愛とを徹底的に吹きこんだのだった。そしてこの忠君愛国心は、教理としてよりはむしろ推進力として働いたのだった。
(参考:佐藤全弘訳新渡戸稲造「武士道」):教文館

孔子の教えは追認したにすぎない

厳密な倫理の教えについては、孔子の教えが武士道の最も滋養にとむ源流だった。孔子の人倫五常(仁義礼智信)の道の論述、主従(支配する者と支配される者)、父子、夫婦、長幼、朋友は、孔子の著作が中国から導入される前から、民族本能がすでに確認していたことの追認にすぎなかった。
(参考:佐藤全弘訳新渡戸稲造「武士道」):教文館