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孔子の教えはとくに適合した

孔子の政治倫理の教えは、静かで、温和で、世の中の知恵にかなっていて、支配階級をなしたサムライに、とくによく適合した。孔子の貴族的、保守的な調子は、これらの武人政治家の要求によく適合した。孔子に次いで孟子が武士道全体に大きな権威をふるった。孟子の力強い、またしばしば全く民主的な理論は、同情心あつい人々にはとりわけ関心をひいた。
(参考:佐藤全弘訳新渡戸稲造「武士道」):教文館

論語よみの論語知らず

孔子と孟子の著作が、青年の主なる教科書となり、年長者の間にあってはその論議の最高権威となった。しかしながら、この両聖賢の古典をただ知っているだけでは、何ら高い尊敬は得られなかった。孔子をただ知識として知っているだけの人を、諺は「論語よみの論語知らず」とあざける。典型的な一人のサムライ(西郷隆盛)は、文学に通じた学者を本の香りのする愚か者と呼んだ。
(参考:佐藤全弘訳新渡戸稲造「武士道」):教文館